ヘルパーさんができること・できないことって何？【訪問介護の業務範囲を解説】

2023年7月4日2024年1月6日

今回の動画のあらすじ

ナビゲーターのゆずちゃんと一緒に、介護のいろんなことをわかりやすく紹介するこのコーナー。今回は、ヘルパーさんの仕事を紹介してもらいます。ヘルパーさんは、なんでもやってくれると思われがちですが、ヘルパーさんにも「できること」と「できないこと」があります。

訪問介護でヘルパーさんを利用している方、これから利用しようと考えている方は、ヘルパーさんに何がお願いできるか・できないのか判断する参考にしてみてください。

動画の見所を解説

この動画の見所は、ヘルパーさんに何をお願いできて、何がお願いできないのかを分かりやすく解説しているところです。訪問介護を利用していると「これはヘルパーさんにお願いしてもいいのかな？」と悩んでしまう場面があると思います。そんな時には下記の２つを確認してみることをお勧めします。

訪問介護の業務範囲
ヘルパーさんができること・できないこと

順番に解説します。

訪問介護の業務範囲

訪問介護の業務範囲は介護保険制度によって決められています。いくらヘルパーさんといっても、何でもしてくれるわけではありません。また、生活援助を受けるにも条件があります。

利用者がひとり暮らし
利用者の家族が障害や疾病を持っている
やむを得ない事情により家事ができない

これらに当てはまらない場合は、生活援助を受けられません。

家事ができる家族が同居している場合は生活援助は受けられないと思って良いでしょう。

訪問介護でヘルパーさんが「できること・できないこと」

訪問介護は、日常生活の援助を利用者本人に代わって行うサービスです。家事代行サービスではないため、直接利用者の援助に該当しないサービスや、日常生活の援助の範囲を超えるサービスは提供できません。ヘルパーさんは、ケアマネジャーの作成するケアプラン（在宅サービス計画）に沿った援助を行います。

以下は、訪問介護のヘルパーさんが「できること・できないこと」の一覧です。

内容	できること	できないこと
掃除	利用者の部屋、流しトイレお風呂ゴミ出し	利用者が普段使わない場所の掃除、庭の手入れ、窓・ベランダの掃除、エアコンの清掃、換気扇の掃除、ペットのトイレ掃除、車の洗車、車内清掃
洗濯	洗濯〜干す〜収納アイロンがけ布団干しシーツの交換	利用者以外の洗濯もの
調理	一般的な調理や片付け	利用者以外の調理、来客のための調理、催事のための調理、おせち、誕生パーティー
買い物	生活必需品の購入、食材、日用品、生活家電、薬の受け取り	生活必需品以外の買い物、酒、タバコ、プレゼント、お歳暮、お中元、来客のためのお菓子、遠方での買い物
外出支援	日常生活に必要な外出、通院役所の手続き、選挙、納税、生活費を引き出すための金融機関、免許更新	趣味趣向の外出、ケアプランにない散歩、カラオケ、パチンコ、観劇、ドライブ、催事での外出、お墓参り、結婚式、町内会の参加
その他	住民票の代行取得	専門性が求められるもの、医療、治療行為、理容行為、衣類の補修、家具の配置換え、家電・通信機器の接続設定、家電修理、外壁塗装、自動車の給油や整備、自営業の手伝い、留守番、話し相手（単なる見守り）

訪問介護のヘルパーさんは直接利用者の援助に該当しないサービスや、日常生活の援助の範囲を超えるサービスの提供できません。とくに専門性が求められることや、趣味趣向に関することは、利用者に直接関係することであっても対応不可です。

ヘルパーさんに業者への取次ぎをお願いすることはできます。専門性が必要な分野に関しては、業者に依頼すると良いでしょう。

まとめ

訪問介護は利用者が自宅で自分らしい生活を送れるよう、必要な支援を提供するサービスです。ただしどんなお願い事にも対応してくれるわけではありません。利用者本人の生活に深く関係のあることはヘルパーさんが対応してくれますが、趣味趣向に関することや日常生活の範囲を超えることへの対応は難しいです。ヘルパーさんができることと、できないことを正しく理解して、適切なサービスを提供してもらうことをお勧めします。