- 特養の入所待ち期間はどれくらい?
- 家族を特養にできるだけ早く入所させてあげたい
- 優先的に特養に入所するコツを知りたい
特養の利用を考えている場合、上記の悩みを持つ方も多いでしょう。
特養は安い価格で広い範囲のサービスが受けられることから人気が高い介護サービスのひとつです。しかし、特養の申し込みをした後、受け入れまでに時間がかかってしまうことは珍しくありません。
そこで、今回は特養に早く入所するコツを紹介していきます。この記事を読むと、今より効率的に特養を利用することができるようになるでしょう。特養の利用を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
特養の入所待ち期間はどれくらい?
特養の入所待ち期間は、施設によって大きく異なります。早くて1ヶ月未満、遅くて1〜2年ほど期間を要する施設が一般的です。
人口が密集した人気の高い特養施設は、待機者が多く入居までの期間が長い傾向にあります。逆に過疎地域や高齢者の方が少ない地域では、待機者が少なくスムーズに入居できる施設もあるでしょう。
特養の入居待ち期間にできること
特養では、入居までに数年を要する場合があります。検討している特養になかなか入居できない場合、以下の方法で特養の利用を試してみるのがおすすめです。
- ショートステイの活用
- 訪問介護の活用
それぞれ順番に解説します。
ショートステイの活用
人口が多いエリアや、人気の高い特養ではショートステイの活用がおすすめです。特養では、通常の空室より短期間の空室が出る確率が高いため、入居待ちをし続けるよりもスムーズに利用できる可能性があります。
ショートステイは、長期の滞在はできず、最大の滞在日数が30日と決められています。しかし、うまくいけば1日帰宅して翌日から再び30日間のショートステイができる場合もあります。
訪問介護の活用
特養の入居待ちをしている場合、訪問介護の利用がおすすめです。訪問介護とは、利用者ができる限り自宅で日常生活が送れるように、ホームヘルパーが利用者の自宅を訪問し介護サービスを行います。
訪問介護では、入浴や食事、排泄などの「身体介護」と、掃除や洗濯などの「生活介護」の2種類があります。訪問介護の活用は、家族の介護負担を軽減できる可能性が十分あるので検討してみるのも良いでしょう。
特養に早く入所するコツとは?
特養には、早く施設に入居するためのコツがあります。特養の入居は申し込みを行った順に選ばれるわけではありません。介護保険法の定めにより、以下の方が優先的に受け入れられます。
- 緊急性の高い方
- 介護度の高い方
特養では、毎月入所選考委員会が開かれます。介護する人がいなくて困っている方や、ひとりで生活を送るのが困難な方が優先的に特養に入居できる仕組みが整っているのです。そのため、特養を利用しなければならない状態の方は、優先的に入居できる可能性があります。特養に早く入居する具体的なコツは以下の通りです。
- こまめに情報収集を行う
- 複数の特養施設に申し込みを行う
- 申し込み欄を充実させる
- 入居のための緊急性をアピールする
- 特養を運営する施設の介護サービスを活用する
- 介護度の変化について施設に逐一報告する
- 特養を探すエリアを広くする
それぞれ詳しく解説していきます。
こまめに情報収集を行う
特養に早く入所するコツのひとつは、空室状況をこまめに確認することです。多くの特養では、空室状況をインターネットで確認できます。日によって状況が変わるので、気になる施設のホームページは毎日チェックするのがおすすめです。インターネットでは空室状況がわからない特養は、直接電話で確認するのが良いでしょう。
特養の空室状況に詳しいケアマネージャーの場合、有用な情報が手に入る可能性もあります。施設の空室状況を確認しながら、担当のケアマネージャーに相談するのもおすすめです。
複数の特養施設に申し込みを行う
特養に早く入所するコツのひとつは、一度に複数の特養施設に申し込むことです。首都圏などの人口が多いエリアや、需要の高い場所の特養では、自分の順番が来るまで時間がかかる場合があります。同時に2〜3箇所の施設に申し込むことで、タイミングよく入所できる可能性が高まるでしょう。
複数の施設を申し込んだ後に入所が決まった場合、特養への連絡が必要です。入所を待っている利用者の方が居るので、迅速な連絡を心がけましょう。
申し込み欄を充実させる
特養に早く入所するコツのひとつは、入所の際の申し込み欄を充実させることです。細かく丁寧に申し込み書類を記載することで、介護の必要性や緊急性をアピールできます。
特養は緊急性や必要性によって優先順位が変わります。別紙を用意し「訪問介護が難しい点」や「家庭で介護をすることの大変さ」をびっしりと記入することがおすすめです。
入居のための緊急性をアピールする
特養に早く入所するコツのひとつは、入居のための緊急性をアピールすることです。特養の入居は介護度の高さだけでなく、家庭環境が大きく影響します。
たとえば、専業主婦(主夫)がいる家庭では、要介護者の介護ができる環境があると判断され、特養の入所が遅れる場合があります。一方、夫婦共働きで日中に要介護者の介護ができない場合、家庭で介護をする環境が整っていないと判断され、入居が早まるケースがあります。
他にも入居しないと事故やトラブルが起こる可能性がある場合は、緊急性が高いと判断されることがあります。事前に緊急性が高い理由をまとめておくことがおすすめです。
特養を運営する施設の介護サービスを活用する
特養に早く入所するコツのひとつは、特養を運営する施設の介護サービスを活用することです。頻繁にサービスを利用して職員の方に顔を覚えてもらうことで、優先的に特養に入所できる場合があります。
特養が運営する介護サービスは、特養に入所していなくても活用できます。いつも利用している施設であれば、自宅で介護を行うことが困難な場合や要介護者の体調が変化した際に相談しやすいでしょう。
同じ施設が運営しているサービスであれば、施設の雰囲気や職員の対応の仕方など、利用者の方にあったサービスが受けられるかを知れるのもメリットです。自分にあった特養に早く入所したい場合におすすめのコツです。
介護度の変化について施設に逐一報告する
特養に早く入所するコツのひとつは、申し込み後の要介護者の変化をこまめに報告することです。特養へ報告すべき内容は次の通りです。
- 体調の変化
- 介護度の変化
- 家庭環境の変化
基本的に、申し込み後に特養から問い合わせが来ることはありません。そのため、早く入所したい場合はこちらから逐一連絡する必要があるでしょう。
特養を探すエリアを広くする
特養に早く入所するコツのひとつは、入居希望エリアを拡大させることです。特養の入所は、住んでいる場所に関係なく、施設を自由に選択できます。そこで、都心部に住んでいる場合、入居待ち人数が少ない郊外の特養を選択するのもおすすめです。
早く入所したい場合は、今より少しエリアを広げることで、該当施設がかなり増加します。どこの地域や施設であれば入居待ち人数が少ないか、担当のケアマネージャーに相談するのも良いでしょう。
まとめ
今回は、特養に早く入所するコツを紹介しました。特養は入所するまでの期間が長いという話をよく耳にしますが、入所までの期間は施設によってさまざまです。上記の内容を参考にすれば、特養の入所までの期間を短縮できるでしょう。