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要支援1ってどんな状態のことを指すの?
要支援1は、介護が必要な度合いを示す「要介護度」のうち最も軽度な状態とされ、非該当(自立)に最も近い認定結果です。
心身状態でいえば
- リハビリや運動をすることにより改善が見込める可能性が高い状態。
- 毎日の生活の中で部分的に見守りや支援が必要な状態。
- 立ち上がる時や片足立ちをする動きなどで何かにつかまればできる状態。
- 家事などは部分的な支援のみで問題ない状態。
要支援2との判定区分の違いとポイント
要支援1と要支援2の違いでみるべきポイントは体を移動させる動きです。
要支援1
基本の動きは自分でできるが家事や生活の中で一部で見守りや手助けが必要。 何も持たずに歩くことは問題ないが、荷物を持って歩くには少し不安定さがあります。また階段や段差では手すりが必要な場合があります。
要支援2
要支援1の状態に加えて、体を移動させる動きに見守りやつかまるところが必要になる状態。
例えば
- 室内で杖が手放せない。
- 室内で移動する際に手すりが必要。
- 散歩や買い物に行く際にシルバーカーや歩行器、杖が必要。
- 軽い認知症や年なりの物忘れがみられる。
このような項目が当てはまり、一人での生活がなんとか成り立っている人が要支援2の判定を受けています。
要支援1ではどんな介護サービスを利用できるの?
主な施設やサービス
自宅で暮らす
訪問入浴 | 介護職や看護師が自宅に訪問し浴槽を提供してお風呂に入る入浴介助のサービス。 |
訪問介護型サービス | 訪問介護員などが自宅に訪問して日常生活に必要なサポートを提供するサービス。 |
訪問看護 | 医師の指示に基づき看護師などが自宅に訪問し、療養上のお世話、診療の補助を行います。 |
訪問リハビリ | 医師の指示に基づき機能訓練士(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が自宅に訪問してリハビリを行うサービス。 |
福祉用具の利用 福祉用具貸与 | 専門業者から福祉用具をレンタルできるサービス。(車イス、ベッドは不可) |
特定福祉用具販売 | 専門業者から福祉用具を購入できるサービス。 ※福祉用具:肌に触れることにより貸与になじまない用具(ポータブルトイレや入浴用イスなど) |
通う
通所リハビリ | 利用者がリハビリ施設に通い、リハビリを受けます。 |
デイサービス(通所介護) | 日帰りで施設に通いながら受けるサービスです。 |
認知症対応型デイサービス | 認知症ケアを専門とし通所施設に通って食事や入浴などの支援を受けます。 |
泊まる
ショートステイ (短期入所生活介護) | 介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどの施設に短期宿泊するサービスです。 |
短期入所療養介護 | 医療機関や介護老人保健施設などで医療ケアを受けながら短期間宿泊するサービスです。 |
施設で暮らす
有料老人ホーム | 暮らしやすいように配慮された住まいで、食事、介護(入浴・排泄・食事など)、洗濯・掃除などの家事援助、健康管理のいずれか1つ以上のサービスが受けられます。 |
複合型
小規模多機能型居宅介護 | 施設への通いを中心に、訪問介護サービスや短期の宿泊サービスを受けます。 |
要支援1の場合、支給限度額はいくらなの?
介護認定を受けるとケアマネジャーが毎月の介護計画を作成し、介護度別に範囲内での介護サービスを受けることができます。 原則サービス料は自己負担1割の方が多いですが、所得が多い場合には2~3割負担になることもあります。
要支援1の場合
給付限度額は5,032単位と規定されています。 ※2021年12月現在(大阪市の場合)
1割負担額 5,600円程度
2割負担額 11,200円程度
3割負担額 16,800円程度
給付限度額を超えると全額自己負担となります。
別途・・・食事、居住費、介護職員処遇改善費などがあります。
まとめ
- 要支援1は介護が必要な度合いを示す要介護度のうち最も軽度な状態とされ、非該当(自立)に最も近い認定結果。
- 要支援1と要支援2の違いでみるべきポイントは体を移動させる動き。
介護費用は、身体の状態や認知症の度合いによって変わってきます。 要介護度が上がるほど、サービス料が高くなる仕組みが取られていますが、その分負担する額も増えます。 実際に介護をはじめると、わからないことだらけです。 まずは、最も軽度な状態とされる要支援1がどのようなものなのか知っていただければと思います。