特養のサービスとは?1日の過ごし方とあわせて解説します!

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特養とは特別養護老人ホームの略称です。特養は常時介護が必要な方に、生活全般の介護サービスを提供しています。法律で定義され、入所に条件が設定されている施設です。ご家族に要介護度の高い方がいらっしゃる場合、特養について気になる方もいらっしゃると思います。本記事では特養で提供されるサービスと1日の過ごし方を解説いたします。大切なご家族にぴったりの介護施設探しの参考にしてみてください。

目次

特養で提供されるサービス

特養で提供されるサービスは原則要介護3以上の方を対象としています。食事や入浴など日常生活全般の介護が受けられます。ほかにもリハビリテーションや看取りに関するケアまで提供され、終の棲家として選ばれることも多い施設です。

特養では学校のように全ての時間がしっかり決められているわけではありません。特養は入居者一人ひとりの状態にあわせた介護サービスを提供しています。食事の時間も融通が利きますし、多くの自由時間もあります。

それでは、特養には実際どのようなサービスがあるのでしょうか。

  • 食事に関するケア
  • 起床や就寝に関するケア
  • 入浴に関するケア
  • 排せつに関するケア
  • リハビリテーションの支援
  • 看取りに関するケア

それぞれ順を追って解説します。

食事に関するケア

1つめは、食事に関するケアです。特養では栄養士が各自の栄養状態を考慮した食事メニューを提供してくれます。入居者によって栄養状態や食事に関する能力が異なります。咀む能力や飲み込む能力などが低下した場合は以下のような対応も可能です。

  • 噛む力が低下した方・・・ミキサーで食材を細かくしてくれる
  • 飲み込む力が低下した方・・・ゆっくりと飲み込めるようにトロミをつけてくれる
  • うまく手が動かない方、認知症により理解力が低下してしまった方・・・食事を食べさせてくれる

また、特養では入居者が食事を楽しめるよう季節ごとの旬の食材や、誕生日のお祝いメニューを出してくれる場合もあります。食事は入居者の方の楽しみの一つです。様々な方に食事を楽しんでもらえるよう特養は食事サービスを提供しています。

特養は差し入れの食材やお菓子を受け付けています。ただし、食中毒を防ぐため差し入れに関するルールがあります。事前にルールをしっかり確認しましょう。

起床や就寝に関するケア

2つめは、起床や就寝に関するケアです。特養では、起床や就寝に関するケアを行うため介護スタッフが24時間いつでもケアができる体制を整えています身体機能や認知機能が低下した場合、起床や就寝に関してもケアが必要です。

高齢者の心身の状態によっては、自力でベッドの乗り降りが行えない場合があります。また認知機能が衰えていたら、就寝時間やベッドの位置も分からなくなってしまう場合もあるでしょう。特養では起床と就寝を安全に行えるようケアを行っています。24時間体制なので安心の特養生活が送れます。

夜間のトイレや徘徊してしまっている場合も、介護スタッフが24時間体制で対応します。

入浴に関するケア

3つめは、入浴に関するケアです。特養では週に2回以上入浴介助を行っています身体機能や認知機能が低下した場合、入居者おひとりでは入浴できないこともあります。入浴には体力を使うことと、ご自身の身体を洗う動作が難しいからです。

そういった際、介護スタッフが入浴介助を行います。身体を清潔に保つことで健康を維持することに繋がります。施設によっては寝たままの姿勢で入浴できる「機械浴槽」が設置され、寝たきりの入所者でも定期的に入浴できます。

特養では入居者が安心して入浴できるようマンツーマンで入浴介助を行います。ご自身だけでは入浴できない方でも、お風呂に入ってゆっくりできるでしょう

健康上の利用により入浴できない入居者に対しては、タオルなどで拭いて身体を綺麗にします。

排せつに関するケア

特養では、入居者全員が安心して排せつ行為ができるよう、適切なケアを行っています。排せつ時、以下のような場合に転倒したり、意識を失ったりする危険があります。

  • 力を入れることによる急な血圧変化
  • 立ったままのズボンの上げ下ろし

このような危険を避け、入居者が安心してトイレに行けるようするために、不安のある場合は介護スタッフが付き添います。適切なケアを受けられるので、トイレの失敗を気にせず安心して排せつが可能です。

特養では、トイレの使用自体が難しくなった方向けにおむつを用意してくれます。また、ベッド上の排せつにおいてもケアをしてくれますのでご安心ください。

リハビリテーションの支援

4つめはリハビリテーションの支援です。特養では、心身の機能や認知機能の維持や向上を目的としたリハビリテーションを実施しています。リハビリの内容は入居者の心身の状況や自宅環境を考慮して決定します。入居者にあったメニューを入居者や家族と一緒に検討してくれるので安心してリハビリに取り組めます。

リハビリは集団での体操のほか、ゲームや運動などが取り入れられています。

看取りに関するケア

5つめは看取りに関するケアです。特養では最近、看取りに取り組む施設が増えています。慣れ親しんだ施設で安心して最期を迎えられるよう終末期に適したケアが受けられるのが特徴です。

ケアは医師、看護職員、介護職員が協力して実施します。随時、入居者や家族に説明の上、同意を得ながらのケアとなります。入居者の希望に沿った最期を迎えられるでしょう。

しっかりとした看取りが行われるためには職員の知識とチームワークが必要です。また、個室の確保も必要なので設備面の条件もあります。全ての施設で十分な看取りケアができるとは限りませんので事前にしっかり確認しましょう。

特養に入居されている方の1日の過ごし方

特養では、入居者はどのように1日を過ごすのでしょうか。

  • 1日の流れ
  • 自由時間は何をする?

それぞれ紹介します。

1日の流れ

今回は、Yさん(女性80代)の1日の流れを例として紹介します。下記の表をご覧ください。

いかがでしょうか。「自由時間が多いな」「朝から晩まで健康的な生活をしているな」と感想を持たれた方もいらっしゃると思います。Yさんはご自身で生活リズムを作れるので、健康的なペースで生活されています。

もちろんYさんのようにご自身で生活リズムを作れない方もいらっしゃいます。その場合は介護スタッフがサポートしてくれますので安心してください。

自由時間は何をする?

上の表をご覧いただき、朝・昼・夕方にそれぞれ自由時間があることに気付かれたと思います。Yさんは自由時間に何をするのか?以下の通り紹介いたします。

朝の自由時間

  • 介護スタッフの雑務お手伝い
  • 他の入居者とお茶
  • 介護スタッフと体操

昼の自由時間

  • 書き物
  • 他の入居者と一緒におやつを食べる
  • 休憩

夕方の自由時間

  • テレビを見る
  • 就寝準備

Yさんは介護スタッフや他の入居者の方とコミュニケーションを多く取るようです。休憩や就寝の際は、介護スタッフに手伝ってもらっています。また、入浴は毎週月曜日と木曜日と日程が決められています。

基本的に食事や入浴の時間以外は自由時間となっております。もちろん自由時間の使い方は人それぞれです。施設が実施するレクリエーションに参加する方、リハビリテーションを行う方もいらっしゃいます。

特養は入居者の生活スタイルに応じて対応してくれるので安心して過ごせるでしょう。

Yさんの過ごし方はあくまで一例です。もちろん入居者によって過ごし方は変わります。日によっての違いも出るでしょう。さらに利用する施設によっても過ごし方は異なります。気になる施設がある場合、直接問い合わせてみると良いでしょう。

まとめ

特養で提供されるサービスと入居者の1日の過ごし方の例を解説しました。特養は要介護3以上の方向けに充実したサービスを提供しています。特養ではほかの介護施設では対応できない方でも入居できるでしょう。

入居者の方の1日は、入居者自身のペースで過ごせます。介護スタッフの協力もあり、楽しいものになるはずです。ご参考頂ければ幸いです。特養では多くの介護を必要とする方でも安心して生活を送れるでしょう。ご家族に要介護3以上の方がいらっしゃる場合、特養への入居を検討してみてはいかがでしょうか。

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